社会に出てオフィスでの仕事を経験すると、あの空間にはまぁいろんな人間がいることを知る。
社会人一年目だった私を一番ビビらせたのは、一切無駄口を効かず(昼飯の時でも一切喋らない)、ひたすら粛々と作業をこなし(数人分の仕事をする)、やるべきことを終えたらさっさと帰るタイプの人間だった。定時までいかにゆるく過ごして時間を潰すかだけを考えていた私にとってその行動原理は理解不能で恐怖すら感じさせた。
情報が外に出てこないのでその素性は謎に包まれており、誰もが「あの人普段何してんのやろ」と不思議に思うのは当然だった。そのストイックさのバランスをとるためにプライベートではなんかすごいことをしているに違いないと。
新人にすら一切愛想を振りまくことないあの上司は帰ったら年下の彼女にデロデロに甘やかされていたりして・・・というあまりにも身勝手な百合好きの妄想が都合よく実現したのがこの『鎧塚さんをバブらせたい』だ(やっと本題)(前置きが長い)
『鎧塚さんをバブらせたい』(作:あおと響先生)
↑冷徹な美人OL鎧塚さんと小動物系女子高生くるみ。この二人は付き合っているというんだからたまらないよな。
↑年上を甘やかす年下という構図は数あれど、お堅い年上をドロドロのバブバブにオギャらせたい(※)という女の子、なかなかに珍しいんじゃないでしょうか。しかし、くるみは甘やかすのが上手いのかというとそうでもない(だがそこがいい)
幼児に立ち返って思う存分に甘えたい、という心情を表現する俗な言い方。
Weblio:オギャるより引用
↑鎧塚さんは大人であるので、例え体調が悪かったとしてもそれをくるみにぶつけることはない。大人の対応としては100点なのだが、その出来すぎた気遣いが距離感を作り、くるみをチクリと刺すこともある。
↑一回りも差がある大人と女子高生が、対等な二人の恋人になる瞬間、たまらないですね。
内容はとにかく甘いの一言に尽きる。
この頃私は多忙による疲弊でなかなか購入した百合漫画に手が伸ばせない時もあるけれども、この漫画はもうスイスイいけるというか何ならもう1ダース追加注文がしたくなる。仕事から帰ってきたときはこういう優しい百合しか摂取したくない。
『鎧塚さんをバブらせたい』はamazonかメロンブックスでしか取り扱いがないので注意。メロンブックスは通販限定なので気を付けよう!店舗にはないぞ!(私は知らずに店舗まで突撃してしまった)