文尾文先生の『私は君を泣かせたい』です。
文尾文先生の描いた百合霊さんのスピンオフ『仲良しクイズ』がとてもよかったのでこの新作も気になってました!
何話かネットで公開されているので一話をみたいという方はここへどうぞ。 試し読みできます。
以下感想
・だいたいのあらすじ
普段優等生の仮面を被る相沢洋の楽しみは、放課後過疎った映画館で一人で映画を見ること。
ある日貸し切り状態だったシアターに入ってきたのは、クラスのヤンキー虎島ハナだった。
いかにもなメロドラマにうんざりする洋だったが、そんな映画にボロ泣きするハナの泣き顔を見てとても綺麗だと感じてしまう。
そして次の日、ハナは洋のいる映画研究部に入部届けを出すのだった。
見た目とは裏腹に純情なヤンキーと外っつらいい子ちゃんが映研を通して距離を縮めていくハートウォーミングな話です。
『私と彼女のお泊り映画』と違って毎回映画みてるわけではないです。 一応。
今のところラブコメの波動は感じないので、分類的にはライト百合というところでしょうか。
恋愛には発展しない気がします。
二人きりの部室でドキドキといったことはないけれど、二人きりの間に流れるゆったりとした空間はなんだかあったかくて好き。
とにかくハナがいいキャラしてますね。
常に龍のスカジャンで威圧感出してるので、さぞかしツンツンオラオラしているのだろうと思いきや、超すぐ懐くw
拾った子犬というイメージがぴったり。
このペタペタした距離感よ。
「アン?」より「ワン!」っていってる方がよく似合う。 これがマイルドヤンキーってやつか(違う)
でも羊が一人飯してるときに「ひとりよりふたりのが楽しいだろ~?」って入っていったのはなんかそれっぽいなと思った。
世の中には好きで一人飯している人がいるということをわかってくれなさそうw
あざとい、100点。
クリクリした三白眼のうるうる上目使いにはさすがの羊もタジタジかと思いきや、そこまで効いてなかったw
あまりあざといのは好きじゃないのかも。
しかし無自覚で自らの子犬感を最大限に活かしてくるとはハナ恐るべし。
初めは人が寄り付かなかったハナも、その人の良さが知られて自然と人が集まるようになり、なんだか複雑な羊。
ハナがみんなと仲良くなればハナと絡んでいる洋が目立つことは無くなるので、周りから浮きたくない羊にとってはいいことのはず。
あれれ、おかしいね。
こういうシーンで自分の独占欲めいた感情に気づくのは孤高キャラの醍醐味ですね!
やっぱり二人きりの部室っていいなー。 二人しかいない部活って時点でなんもしなくても青春の一ページ感すごいもんね。
自分はわちゃわちゃした部活しか入ってこなかったのですごく羨ましい。
常に他人を意識する羊は優等生の仮面を外し、見た目イカツいハナは泣き虫でいられる。
そんな不器用な二人がありのままでいられる空間ってとても素敵。
まだ羊は殻に籠っている感じもありますが、まぁそれはしゃーない。
いきなり心の壁取り外すとか無理だし。 そこはハナにおいおい溶かしてもらうとしましょう。
というわけで『私は君を泣かせたい』の1巻でした!
心の壁の厚い洋がどうやって心を開いていくのか、不器用な二人の距離がどう縮まっていくのかとても気になります。
あとタイトルにもなっているようにハナの泣き顔がどれも可愛くてよかったw
ぐしぐしするシーンも可愛いので必見。
自分は感受性鈍い方だと自覚しているのでボロボロ泣けるって素直に羨ましいです。
涙腺退化して無くなった気さえする。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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