不器用な少女が友達の一番になろうと奮闘する物語
この前6巻が発売されたばかりの『安達としまむら』です。電撃文庫です。
6巻の最後でああなった記念?に1巻から読み直してみたので感想を書きたいと思います!
ライト百合が好きな人もガチ百合が好きな人にもお勧めできる本です。ほんとに悶え殺されますから!
あとずっと思ってたんだけどタイトルのフォントかわいすぎでしょ。シールにしてキャリーケースに貼りたいわ。
・だいたいのあらすじ
不真面目な女子高生二人、安達としまむら。彼女たちにとって体育館の2階はちょうどいいサボり場所。
二人とも元々仲が良かったわけでもないし、今でも唯一無二の親友というわけでもない。
そんな二人がボーっとしたり、たまにしゃべったり、たまに卓球したりしてゆるゆると授業をサボる。
気怠くてだらだらとしたそんな毎日。
ところがある日安達はしまむらとキスをする夢を見てしまう。
それをきっかけにしまむらのことが気になりだす安達。
違う、自分はそういうのじゃないと困惑しながらも安達の中でしまむらに対する気持ちが大きくなっていくのだった。
・登場人物
安達
授業はほとんどサボりがちなせいで周りからは不良と思われている少女。
愛想がなく、他人とは全く関わらないタイプ。
とあることからしまむらのことが気になりだしてしまう。
しまむら
授業は安達よりは出ているが染めている髪のせいで周りからはやはり不良と思われている少女。
めんどくさくない程度に適度に人付き合いはするものの、ある程度の距離は保つタイプ。
『安達としまむら』はしまむらのことを好きになってしまった安達がなんとかしまむらの一番のともだちになろうと奮闘する、そんな小説です。
安達曰くそういうのじゃないらしいですが残念ながらどうみても好きです。
とはいえ安達は、今まで人とコミュニケーションを全くとらない生き方をしてきて、自ら作ってきた心の壁の厚さたるや家族とですらまともに会話をしないレベル。
そんな人間がましてや好きになってしまった人との距離の縮め方なんてわかるわけもなく、毎回アクションを起こしては派手にすっ転びます。
それでも諦めずに転んだままずりずりとしまむらとの距離を縮めようとするその前のめりの姿勢がたまらなく萌えるのです。
基本的に安達は常に暴走していて、しまむらと話すときは噛んだり、早口になったり、変な敬語が出たりと今では会話もままならないレベルです。
まともに会話できていたのは一巻の初めだけというw
メールも例外じゃなくて
明日予定空いていますか一緒に出かけませんか遊びに行けますか
急いでいたとはいえ落ち着いて打てwなんだこのかわいい生き物は。
他にもしまむらが以前かわいいと言ったからという理由だけでクリスマスにチャイナ服を着て行ったり、しまむらが買ってくれたジュースの空き缶を部屋に飾っていたりと、もはや宗教なのではと思うほどの一途っぷり。
読み直す前は、一巻のときはまだ安達はまともだったイメージだったけどそんなことなかったw
以下は安達がしまむらとキスする夢を見た後の安達の心情
しまむらを中心に半径5キロ以内に誰もいなくて、そのしまむらは深い眠りに就いていて、今から24時間は絶対に起きないと全知全能の神が保証してくれたら二十三時間あたりが経過したところで退屈に耐え切れなくなって、一度くらいはやってみるかもしれない。それぐらいだ。
いやおかしいぞ。しないぞ、あだっちゃん。
どんなに退屈だろうと友達にキスなんかしないぞw意外と最初から安達はトバしてたよねw
しまむらもしまむらで安達をまぁいいかって受け入れてくれるところがいいよね~。安達の暴走としまむらのゆるさがうまい具合に噛み合っていい味出してる。
あと安達もしまむらも自分より相手の方がかわいいってお互いに思ってるのかわいい。
しまむらが安達にかわいいよっていうと安達が真っ赤になりながらしまむらもかわいいよって言うやりとりとか超悶える。どっちもかわいいよ~。
あと『安達としまむら』を読んでいてすごいなと思うのがその心理描写の細かさね。
特に安達としまむらの人間関係に対する価値観について書いてあることが多いんだけど、よくここまで掘り下げられるなと感心する。
自分の価値観でもはっきりと文字に起こすのは難しいのに、キャラクターの価値観に対してここまでしっかりと形を与えられるのは並の芸当ではないと思う。
自分があんまり小説読まないからそう感じるのかもw
というわけで『安達としまむら』の1~3巻でした!
何回読んでもいいものはいい、そう思える本でした。
三巻の最後の場面は何度読んでもにやけるよねw また4~5巻も読んだら書きたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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