ガルパン最終章4話が面白すぎてるので感想を書かせてくれ

ガルパン最終章4話が面白すぎてるので感想を書かせてくれ

ガルパン最終章4話を見た。一応3回見た。のでゴリゴリのネタバレを含みながら感想を垂れ流そうと思う。

未見者は読まないでください。

 

 

大洗vs継続

大洗流の完成

強豪ひしめく戦車道全国大会を制覇した大洗、その強さの秘訣は一体何だったのか?結論、「多様性」だと思っている。

バレー部、歴女、ゲーマー……統一感のない、歪なメンバーの寄せ集め。艦内に乗り捨てられていたまとまりのない戦車達。しかし、結果としてそれが良かった。

大洗の戦術の強さ、それは「後出しジャンケン」にある。相手校の伝統的な戦術に対し、後から有利な戦法を取ることができる。試合の途中でゼロから戦術を組み立てることができる対応力。

そのためには当然出来るだけ多くの手数を持っている必要がある。同じカードがたくさんあっては、柔軟な対応はできない。大洗メンバーの多様な経歴、統一感のない戦車が多様な選択肢としてプラスに転がった。

もちろん、この戦術が成り立つのはみほの天才的な作戦立案があってのものだ。故に大洗の戦車道はみほ流であったのだが、今回ついに澤へ受け継がれた。澤だけではない。大洗戦車道部全員がそれを受け継いでいる。

みほの蒔き続けた種が芽を出し、ついに今実りの時期を迎えたのだ。ここに、大洗流が完成した瞬間だった。

みほの物語だったガルパンが、大洗の物語へと変わった。あんこうが沈み、見守る誰もが敗北を予感したあの瞬間、チーム一丸となって勝利の策を探すあのシーンは本当に良かった。

 

桃ちゃんについて

アンコウが堕とされた時、私は今後の展開を思って少し心配になった。隊長を任された桃ちゃんがドジり、大洗をピンチに追い込んでしまうシーンが来るのではないかと思ったからだ。

成長の前フリとして一旦ピンチに陥る、というのはよくある描き方だけれども、予定調和だとわかっていても失敗で大洗がギスギスするのは見ていられない。

しかし、実際はそんな展開はなく、桃ちゃんの株を落とさずに大洗の成長の描き方に繋げておりシンプルに「すげー」と思った。ガルパンのキャラクターの動かし方や展開の丁寧さは本当にすごい。ツイッターで桃ちゃんが叩かれるような流れにならなくて本当によかった。

 

ミカとかいう化け物について

ミカ、化け物のように強くて笑ってしまった。風まかせの楽天主義みたいな顔をしていて、実はゴリゴリの智将なのがズルい。ダムの抜け道を見抜いたシーンあまりにもカッコ良すぎた。とんでもない名隊長じゃないか。

というかミカの殺意が高すぎて怖かった。大洗にスキーさせるのも、死なば諸共で雪崩起こすのも、サンダースなら絶対ケイに却下されてると思うんですよね。こんな化け物が全国大会で鳴りを潜めてたかと思うと怖すぎる。

試合前の下馬票を見事に跳ね除けたマリー様、後進のために撤退を宣言した西隊長、圧倒的智力と底しれない殺意で大洗を追い詰めたミカ。最終章は隊長の器に痺れるシーンが多くて、最高だ。

 

戦闘シーンの凄さについて

視界が晴れて戦車でフリーフォールするシーン、普通に死ぬよねあれね。澤の隊長デビュー戦がいきなりこれなのは流石に可哀想すぎる。これ本当に戦車の戦いか?

特にミカがソリを履いてきた時の澤の絶望顔は今回で一番良い表情だった。みほがこれまでどれだけの化け物と向かい合っていたか、隊長の重みを一瞬で理解した表情だった。

聖グロvs黒森峰

正直いってまだ受け止めきれていない。黒森峰が負けたことにではなくて、逸見エリカの物語がここで終わったことに。最終章は逸見エリカの物語だったはずでは?

私は3章の感想でこのように書いた。

本編を見たときもずっと思っていた。逸見エリカの物語は何も始まっていないと。結局西住姉妹の間には入り込めず、妹に敗れたまほの背中を今も追っている。決勝戦後、憑き物が落ちたかのような表情をしてはいたが彼女の物語は何も進んでいない。

本編(TVシリーズ)は西住みほが自分の戦車道を見つける物語だった。では最終章は誰の物語であるのか。当然逸見エリカしかいない。最終章とはつまり『ガールズアンドパンツァー逸見エリカ編』を大洗視点で見ている、そういう物語なのだ。

そして今、逸見エリカは自分の本当の戦車道とコネクトした。みほとまほの呪縛から放たれ、自らの道を歩み始めた。プラウダ撃破したときの「らしくない」ガッツポーズは、彼女が黒森峰で着込んでいた鎧を脱ぎ捨てた瞬間でもあった。恐らく5話あたりで聖グロという強敵を超えて、逸見エリカの羽化が終わるだろう。そして二人の戦車道が決勝戦で交わるのである。

ガールズアンドパンツァーとは、長き時間が紡ぐ壮大なエリみほなのである(これ何回でも言う)

二筋の物語は既に脈動を始めている。身を任せよう。そして信じよう。

ガルパン最終章3話が面白すぎた話

私の考察は盛大に空振りしたわけだが、悔いはない。私は全力でエリみほに向き合ったのだから。

 

かつて、黒森峰は濁流の川に飲まれていく仲間を見捨てた。しかし、この新しい隊長は悪態を突きながらも仲間を助けに行く。しかもこの隊長は自ら斥候に出るし、試合中にビールだって飲むのだ。

新生黒森峰が以前より強くなったのかはわからない。しかし彼女らはちょっとだけ暖かさを手に入れた。

 

聖グロと愛里寿について

真っ先に思ったのは愛里寿と聖グロ、相性悪くないか?ということだった。聖グロは隊列を重んじる。自由奔放に見えるクルセイダー達だって、一応隊として統率を取っている。ワンマンアーミーの愛里寿が聖グロに入学……?

が、愛里寿目線で考えるとそうおかしなことではないのかもしれない。

かつて島田流の最高傑作である愛里寿は、最高の戦車と最高のチームを揃えても、みほ流に敵わなかった。

みほが黒森峰を離れて大洗で新たな流派を編み出したように、愛里寿が先へ進むためには島田流を離れる必要があるのかもしれない。そう考えると、愛里寿が島田流と相性が悪そうな聖グロを選んだのはなかなか的を得ている。

 

というわけで、ガルパン4話は今回も最高でした。バトルシーンが回を追うごとに戦車の領域を超えつつあっていいですね。

我らが新生黒森峰は残念ながら敗退したわけですが、3位決定戦とかないのかな?山頂からフリーフォールさせられる逸見エリカ達見たくないですか?

 

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