寝路先生の『監獄街へようこそ!』2巻、完結となります。
完結〜〜〜〜!!!??? 早い~~~~
やっとここから恋人同士になったアカリとメアリーの木苺のように甘酸っぱい新生活が始まるってところで・・・。
この漫画には2019年人外百合を引っ張ってくれるだろうと期待していたので、この早すぎる終わりは無念。
以下感想(ネタバレありなので注意)
自分の中の気持ちに気づき、そしてお互いに伝え合うことが出来たメアリーとアカリ。 二人は形式上の擬似夫婦ではなく、本当の恋人同士になれたのだった。
いつもと変わらない生活でも二人の関係性は変わった。 じわじわとこみ上げる幸せに表情筋が言うことを聞かないアカリと気恥ずかしさにアカリを直視できないメアリー。
何じゃこの百合ップルは。
読んでいるこっち側まで照れてきてしまう初々しさ。
というかこれ覗いてしまって大丈夫? 二人だけの見てはいけない時間を覗き見ているようで申し訳なさすら覚えてくるのだが。 二人の時間は二人で大切にしてほしい・・・。
見たい。 けど見たくない。
百合好きはこの葛藤といつまでも戦い続けなくてはいけない。
アカリに唇を重ねようとするも寸前のところでやめてしまうメアリー。
フランケンシュタインなので口も当然元は他人の体だから、アカリとキスするのは嫌(でもしたい)。
メアリーの設定がただの飾りじゃなくてバチバチに効きまくっててびっくりしちゃった。 寝路先生すごいよ・・・。 ここが人外百合の最先端だよ・・・。
そんなことどうだっていいと言わんばかりに「今は全部メアリーでしょ」の言葉と共にキスをするアカリから彼女の全てをまるごと愛してるんだなというのが伝わってきて最高だった。
監獄街では年に一度のハロウィンのお祭りが開催。
どっちもドレス超似合ってるし、しかもモノクロのドレスの色違いなので寄り添ったときに色が互い違いになるというナイスなシーン。
皆思い思いに素敵な時間を過ごしている中、アカリは突然現れた獄長と二人きりに。
獄長はアカリが初めてのハロウィンを楽しんだことを確認した後、明日で出所しなければならないことを告げたのだった。
急。 夢のような気分を一瞬でかき消すお知らせ。
そもそもアカリは何かの罪を犯したわけではなくただ監獄街に迷い込んできただけのッ不法侵入なので、刑期も大したことないのでしょう。
もしかしたら本来ならもっと早く出られる予定だったけど、ハロウィンパーティだけ参加させてあげようという獄長の心意気でギリギリまで引き伸ばしていたのかもしれない。 しかしせっかく二人が結ばれたというのにすぐお別れが来るとはなんて残酷。
あと獄長が出所のお知らせを心を鬼にして伝えていたので、帰りたくないって思うくらいみんなエンジョイしてるんだろうなぁと思った。 いいなぁ。
学校や会社の方がよっぽど監獄のように思える。
夢のような気分から急に現実に引き戻されたアカリ。
お別れしたくないという本心を告げる彼女に、メアリーは話さなければいけないことがある、と監獄街に来る理由となった自分の罪について語るのだった。
人造人間のフランクリン博士によって人造人間の姉妹、姉のメアリーと妹のシェリーが造られた。
三人は山奥でひっそりと仲良く生活していたが、妹に対して対抗心を持つメアリーはドジな彼女に対して優越感を覚えるようになっていた。
そんなある日、フランクリン博士は妹のシェリーを伴侶にすることを二人に告げる。 選ばれなかった事実を受け入れられず放心状態になったメアリーは自らの手で博士と妹の起動装置(頭のネジ)を引き抜いてしまったのだった。
話が重い・・・!
ほんとは大した罪じゃなかったのに話に尾ひれがついたのかメアリーが誰かの罪を代わりに背負ってるのかと思ってたけど予想以上に重くて驚いてしまった。
選ばれなかったくらいでと思うかもしれないけど、メアリーにとっては今の生活が世界の全てなので今さら好きにしていいよと言われても何をすればいいのかわからない。
かといって自分を選ばなかった博士と自分を差し置いて選ばれた妹の二人と改めて生活できるかと言われたらそれは絶対無理でしょう。 閉じた世界での地獄は本当にキツい。
二人を活動停止させたのはやりすぎだけど博士も悪い!!!! もう少しメアリーにも救済をあげて!!!
でもアカリと出会ったことで人を好きになることに大した理由なんていらないとわかった。
博士も同じ。 優秀とか劣ってるとか関係ない、ただたまたまシェリーを好きになっただけ。 恋ってそういうもの。
自らの罪を告白したメアリーはさらにアカリに何かを伝えようとするが残念ながら時間切れ。 出所の時間が訪れ、アカリは無理矢理監獄街から現実世界へ帰されてしまう。
そして時は流れ数年後。
現実世界に戻ってきたアカリはOLとして働いていた。
残業で疲れているところへ母からの小言メールがチクリ。 うんざりしながら帰路へつくアカリの周りにはいつの間にかコスプレ集団で溢れかえっていた。
今日はハロウィン。
懐かしさを覚えるアカリの目にとあるコスプレの姿が飛び込んできてーーーー。
というわけで『監獄街にようこそ!』完結です!!!
寝路先生のことだから二度と会えなくなることはないだろうと思っていましたが(なんとなく)、時も世界も超えた超遠距離恋愛というのは予想外でした。 でも計り知れない浪漫があっていいよね!!! スケールが完全に織姫と彦星だ。
1年に1回会えるって・・・またいつか会えるよねよりも希望に満ち溢れていて素敵だと思いませんか。 だって絶対会えるんだよ。 いつ会えるかわからないけど希望的観測を持って生きるのと違って、次会える日を指折り数えられることがどれだけ幸せか。
別れるときにまたねって言えるし次の約束もできるんですよ!!??
メアリー側がまさか20年も掛けてたことにはびっくりしたけど、会えた幸せを噛みしめるメアリーの表情でどうでもよくなりました。
でもメアリーは寿命がめちゃくちゃ長いけど、アカリはそうではないじゃん? そうすると次のハロウィンには会えなくなってしまう時が絶対訪れちゃうじゃん?
つらい・・・。
アカリとの思い出を胸に悠久の時を過ごすメアリーのことを考えると無限に胸が苦しくなる。 人外百合で寿命の話は外せない。
個人的には辛(つら)そうで辛くない少し辛い終わり方でした。
2巻で完結ということでしたが、特に駆け足さも感じず話的には綺麗にまとまっていたのではないでしょうか。
でもせっかくたくさんのキャラデザの良い人外が登場しているので彼女たちの夫婦生活も見てみたかったですね。 ケルベロスのデザ好き。
寝路先生はゆりひめ@ピクシブで『ばけーしょん魔王とペット』を連載中なのでそちらの作品にも期待です。
2019年の百合は人外百合を流行らせよう!!!な!!!!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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