崩れ始めた関係はもう止められない
出ました! 双角カンケイ! 最終巻! 早いー!
最初読み終わった時は展開の速さと人間関係の複雑さと闇の深さにしばらく??状態でしたが、何回も読んでるうちにこれ実はそうとう恐ろしい漫画なんじゃないか・・・と思うようになってきました!w
特に後半で展開された今までのゆるふわ修羅場とは一線をかすガチ修羅場や誰も予想できなかった結末はだいぶ心を持っていかれましたねー。
以下ネタバレあり感想
冒頭。
朝霧先輩に電話するシーン。
基本的にいつボロが出てもおかしくないような状況なのでむやみにこちらから連絡を取ることは控えるべきだと思うのですが、それでも電話してしまうあいり。
前の巻ではあいりからグイグイいくことは無かったので、この時点でだいぶ朝霧先輩に心が傾いていることがわかります。
電話してる時の顔が完全に恋してる顔だもんなぁw
美術展に絵を出すために桃女を訪れたイチカとあいりだったが、そこは何と朝霧先輩の学校であった。
ただでさえイチカと朝霧先輩が出会っただけでピンチだと言うのに、朝霧先輩をストーキングしていたここみも加わりさらにややこしいことに。
もはやいつも通りのがんじがらめですねw
とっさに機転を効かせることで何とか修羅場を回避するものの、嘘を重ねてしまいじわじわと逃げ場がなくなっていく様は実に心がキリキリします。
むっつり朝霧先輩。 このあとしれっと知らんふりして逃げ出すところがまた可愛い。
まさかこのシーンがこの漫画最後のゆるイチャ百合シーンだと誰が思っただろうか……。
再びひまりに成りすましバイトに出ることになったあいりだが、バイト後の勉強会でここみの歪んだ愛の詰まった隠し部屋を見つけてしまう。
ここみの毒牙から朝霧先輩を守ろうと何とか手を打つあいりだったが、ついにひまりと入れ替わっていたこと、朝霧先輩と付き合っていたことがバレてしまった。
うわあああああ!!
もうこの話の2話くらい前からちょっとずつみんなが異変に気付き始めていて、「あ、なんかゆるふわじゃなくなってきたな・・・」というのは感じていたけど、ここにきてついに修羅場に。
まぁでもここみのストーキング癖や拘束具を持ち歩いていることを前から知っていたので朝霧部屋についてはそんなに驚くことでもなかったですね。
しかし一番の敵であるここみに入れ替わりがバレたことは痛い。
さて、どう誤魔化すのかと思っていたら、敢えて真実を話し、偽っている状態の自分から朝霧先輩を振り向かせる勝負に持ち込み完封。
お見事というか・・・あいり、頭キレすぎない?
HUNTER×HUNTERの世界でもやっていけそうな対応力だよね。
ここみは意外にチョロかったのでとりあえず何とかなりました。 襲い掛かってきたときはヒヤッとしましたがw
回想によって明かされるひまりの心。
あいりの笑顔をみると笑顔になれる→わかる
「私」が喜ぶと私も喜ぶ→??
あいりのことは自分の写し鏡だと思っていて、自分(あいり)が喜ぶことで自分自身も喜ぶってこと?
ひまりが抱いていたのは姉妹愛ではなく、一緒の存在でありたいという一体化願望?
ごめん、ちょっと闇深すぎるw
私の方が昔からあいりちゃんを好きだったのに!という展開は安易に想像できましたが、誰がこんな展開を予想してたでしょうか。
修羅の勉強会を終え、帰宅したあいりを待ち構えていたのはイチカとひまりと修羅場。
ついにひまりに真実を伝えるあいり。
自分とあいりは違うという事実をなんとか受け入れようとしていたひまりは、あいりが自分になっていたという現実に耐え切れず家を飛び出してしまう。
事態はあいりの考えているよりも深いところで歪んでいた。
何故かここで「ママ」を持ち出すイチカ。
普通に幼馴染とか友達でよくない? 携帯を探す場面でも双子のことを娘と呼んでいたり、ママであることに執着しすぎててシンプルに怖い。
イチカも何かが歪み始めているのか?
ひまりは朝霧先輩に実は双子であることを告白する。
その上でひまりがどちらか見分けてもらうことに。
ドロドロや・・・もう笑いもイチャイチャも一切ないw
あいりのことをひまりと判断した朝霧先輩でしたが、ひまりとの過去のいい話について熱く語るなど、結局ひまりとあいりの見分けがついていないという結果に。
怖いって!。 ホラーや。
今まであいりが朝霧先輩を助けるためにしてきたことと、自分が朝霧先輩に対してしたことが朝霧先輩の中で同様に思われていることで、自分には無かったあいりの強い意志と行動が自分にもあり、ついに一体になれたという喜びの涙でしょうか。
最後の「おはよう ここみん」についてですが、自分はひまりではなくあいりではないかと思ってます。
元々もし朝霧先輩があいりのことをひまりだと判断したら、ひまりはあいりとして、あいりにはひまりとして生きてもらうつもりだったのでしょう。
あの笑顔は堂々と「ひまり」として朝霧先輩と付き合えることへの喜びなのかと思います。
あと朝霧先輩は実は入れ替わりに気づいていた説ですが、割と有力だと思います。
あいりと付き合うために敢えて見分けがついていないふりをしていたと考えるとこのセリフもすごく納得できる。
あとここみとの修羅場のシーンも実は起きていたんじゃないかなーと思います。
ここみがよりショックを受けるように抱きついたりとか、帰り道でキスのお返しに抱きしめるとことかそうとしか思えません。
となってくると、帯の「わかっているけど、やめられない。」というキャッチコピーはあいりの「(いけないことだと)わかっているけど、やめられない。」ではなく「(入れ替わりだと)わかっているけど、やめられない。」という朝霧先輩の言葉に見えてきますね。
あいりとのズブズブな関係を続けるために笑顔でこんな嘘をしれっとつく朝霧先輩・・・一番悪いw
いやぁ・・・真っ黒でしたね。
読む前はどうせきららだし、ここみは諦めて、朝霧先輩はあいりとしてのあいりと付き合って、ひまりとあいりの仲も前みたいに近くなって、何だかんだゆるふわハッピーエンドでしょと思っていましたがまさかここまでバッドだとは。
ハッピーが見たかったという気持ちも少しありますが、よくぞここまでやってくれたという気持ちもあります。 これ伝説になるのでは。
話が複雑だったので何回か読み返しましたが、読み返すたびにキャラの闇がわかってきて怖いw
後半の岩が転がり落ちるように、いろいろな関係が崩れていく様はだいぶ精神力を持っていかれましたね。
特に完全にノーマークだったひまりとイチカの抱えている闇が深くて、ここみがライト闇に見える程でしたw
タチ先生の可愛い絵柄のおかげでより一層狂気が際立ってました。
やっぱり展開は少し早かったかなーと思います。
イチカも1エピソードくらいありそうでしたし。
もうちょっとあいりと朝霧先輩のイチャラブも見たかったなー。
というわけで双角カンケイ。最終巻でした!
2017年続きが楽しみすぎて仕方がない百合漫画ベスト5で一位に挙げた通り、めちゃくちゃ期待していたわけですが、その予想を別次元のベクトルで上回ってきて正直言うととても満足です。
ただこの展開は確実に人を選ぶと思うので気軽に勧められないかなぁw
タチ先生には是非エクレアでもう一度ドロ百合描いて頂きたいですね! あそこは何でも許されるので!w
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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