中村カンコ先生の『うちのメイドがウザすぎる!』5巻です。
たくさんの漫画を追いかけていると新刊を読み始めても前回までの内容を思い出せず、「あれ・・・このキャラ、誰とどうなったんだっけ・・・」状態でいまいち話に没入できないときがあるが、この漫画はそういうのが全くないのでありがたい。
以下感想
街を歩いていたミーシャは余所見をした隙に男子高校生と衝突。 彼はなんとみどりの弟だった。
言われてみればつり目が似ている。
突き抜けて変態な姉と比べ極めて常識人な弟、蒼二郎。 しかし、本人はその平凡なアイデンティティーに悩んでいるという。
いやその姉と比べちゃダメでしょ。 みどりと比べたらどんな変人でも凡人に分類されてしまう。
姉想いの優しい蒼二郎。 みどりの片思いを成就させたい彼とさっさとつばめを排除したいミーシャは利害が一致。 遊園地で二人を親密にしてくっつける作戦に出る。
ポイントは蒼二郎が彼女を表面的な変態性で評価せずに「姉も本当は幸せになりたいだけなんです」と言ったところ。
確かにそう言われるとしっくりくる。
彼女の変態は手段であって目的ではない。 常人には理解できないくらい手段が屈折してはいるが、その奥底にあるのは”好きな人と一緒にいたい”というごくごく普通の願いだ。 たまにつばめがらみでめちゃくちゃ照れるのはそういった根っこの部分が見えるからだろう。
さらに彼女は他人に配慮ができる人間でもある。 つばめに対し変態的な言動はするものの実際に彼女の迷惑になることはしないし、彼女のミーシャへの気持ちをわかっているため割って入るようなこともしない。 押しが強く見えるが実はその逆で一歩引いてしまう人なのだ。
当たり前の望みを持ちながらもつばめの気持ちを優先してしまう姉を不憫に思い蒼二郎は一肌脱いだのだろう。 なんと姉想いな弟か。
遊園地ではつばめとみどりを無理やりペアにして親密にさせようとするが、これではつばめの気持ちを踏みにじっていると気づき反省。
何やらえらそうなことを言っているつばめだが、セクハラやストーカーの数々はとてもミーシャを推し量っているとは思えないがそれはいいのだろうか。
遊園地の一件以来、ミーシャに対する母性が目覚めてしまったみどり。 謎のおねロリが始まる。
ミーシャとみどりは割とドライな関係だったが、みどりからミーシャに対する母性という新たな関係性が生まれたことでやべーおねロリトライアングルが完成してしまった。 ミーシャの負担がデカすぎる。
発展の可能性があるとは思えない不毛な三角関係に出口はあるのか。
そしてつばめの過去について思わせぶりな発言でミーシャと読者を牽制してきたみどりだが、実は何も知らなかったことが判明。 見栄ってアンタ・・・。
33歳が小学生に全力でマウントを取るな。
このグダグダ感、もしかして未だにつばめの設定が固まってないのでは?と心配になったが、あとがきを読む限りやっぱり固まっていないようで安心した。
もう幼女を見ようとして目がフェンスに突き刺さったでいいよ。 名誉の負傷ってことで。