朝野やぐら先生の『灼熱の卓球娘』7巻です。
まさか世界、灼熱の卓球娘を忘れたわけじゃあるまいな??
灼熱の卓球娘は百合好きの欲しいものしかないのに、百合好きにあまり届いていない気がする・・・。
この7巻で第一部完ということらしいので、次に連載が再開するまでにもっと広まってくれ・・・。
元カノと今カノの三角関係と百合NTRを卓球台の上で繰り広げる漫画ですよ!!!!!!!
以下感想(ネタバレあるので注意!!!!!)
地区予選決勝第4戦、あがりVS紅真深の試合もクライマックスを迎える。
土壇場で新必殺技『100%あがり』を完成させたあがりは極限の集中状態に突入。 最高のパフォーマンスを発揮し紅真深を追い込む。
あがりをここまで強くしたこよりとの強い絆を気が狂うほど見せつけられ、溢れ出る憎しみを抑えきれなくなった紅真深。 越えてはいけない一線を越えそうになった彼女を止めたのは狐姫の一声だった。
紅真深の心に溢れ出るこよりへの憎しみ、それと同時に湧き上がる感謝の心。 これまででは叶わなかった『あがりと全力で戦う』という夢。 こよりとあがりの絆はこの夢を実現させてくれた。
今まで見たこともないような無垢な笑顔で打ち合う紅真深。
「あーちゃんと旋風こよりの絆(イチャイチャ)を見せつけられて 頭がヘンになりそうだけど」
気が狂うほどの憎しみと溢れ出る感謝の心。
こんなバカでかくて相反する感情抱きながら人は卓球ができるのか。
そして綺麗な笑顔からの旋風こよりを意識出た瞬間のブちぎれ顔がすごい。 一体どれだけ濃い感情を背負って戦っているのか。
ただでさえ頭おかしくなるくらいのデカい感情なのに二つもあるんですよ!? それをどちらも抱いたまま戦うって普通に考えたら精神崩壊する。
そこでやっぱり潰れずにいられるのは狐姫さんがいたからであって、紅真深の過去を思い出すと狐姫はまるで彼女をそそのかしたかのように感じるけれども、狐姫は最初から紅真深を支え続けていた。 この二人の信頼関係は間違いなく本物。
部長から託された「エース」の言葉。 チームの命運を背負ったあがり。
本当の自分に気づかせてくれた狐姫との絆。 自分の新たな居場所のために戦う紅真深。
大切なものを背負い、一歩も引けなくなった二人の第5ゲームが始まる。
自分の中の相反する感情を認めた紅真深が辿り着いた戦い方。 それは序盤で見せた表の紅真深の超防御型卓球、そしてあがりに初めて見せた裏の紅真深の超攻撃型卓球、この相反するスタイルを同時にこなすハイブリッド型の戦い方だった。
そしてそれは大切なあがりと狐姫にネガティブな面もポジティブな面も全て知って欲しいという紅真深の思いの表れでもあった。
裏の自分を醜いと思い、嫌いながらも否定しない。
嫌いの感情は好きと同じベクトルなので嫌い=百合だと思ってるし結構言ってるけど、紅真深の場合は二重人格の間で百合が成り立ってる構図になる。 正に一人でも百合。
あと、こよりには感謝しつつも大切な人だとは思っていないところに凄く惹き付けられてしまった。 こよりと紅真深の百合、興味深すぎない? 街でたまたま会ってそのまま流れで一緒に買い物とかして欲しすぎない?
卓球があると感情を発散させちゃうのでそういうのがないところでの二人の反応を見たい。
ゲームの流れを引き寄せつつある紅真深。 しかしエースを背負ったあがりはもう折れなかった。
湧き上がるネガティブを押し殺し、自らを奮い立たせて再びゾーンに入る。
お互い全身全霊。 死力を尽くすとは正にこの試合のためにある言葉だ。
この極限状況の中でなお新たな一手を繰り出し合う。 もうほんとにどっちが勝つかわからない。 どっちが勝ってもおかしくない。
明暗を分けたのはあがりのエースとしてのプライドだった。 例えどんな状況であろうと絶対に打ち込めるバックハンドスマッシュ。 そこにあったのは積み上げてきた自分の技術に対する絶対的な信頼だった。
シングルス3 勝者上矢あがり。
試合が終わった後、こよりとも戦ってみたいと握手を求める紅真深。
ゾクゾクするなぁーーー!!!!ほんと!!!
「これからこの先永遠に あなたを想い続けるよ」
百合好きならこの言葉がどれだけ濃い感情なのかわかりますね? いやだからやっぱり二人で遊んで欲しすぎるって。
いや、すごい試合だったわ。 ものすごいものを見てしまったという感想しかない。
試合に立つあがりと紅真深だけでなく、見守るこよりと狐姫も巻き込んで繰り広げられる4人の人間関係。
あがりとこよりと紅真深の三角関係。 狐姫と紅真深の百合NTR。 あがりのエースとしての成長。 そして燕女学園の一員としての紅真深の成長。
これら全てが頭おかしくなるくらいの濃度で展開されて、もう何でこれが1試合で成り立ってるのかわからないくらい。 一体どれほどの感情がこの卓球台の上を飛び交ったのか。
主人公の元カノと今カノの執着を卓球台で展開させる漫画ってすごくない???
しかもこの情報量がありながら同時にスポーツとしての卓球も展開されるという。
でもその全ての要素が余すことなく発揮されていて、魂震える熱い試合だった。 灼熱の卓球娘のタイトルは伊達ではない。
正直他のスポーツ漫画を読んだら薄く感じてしまうのではないかと少し心配になるくらいの濃さだった。
いや、こういう漫画に出会うために漫画を読んでるんだよなぁと久々に感じさせられた。
ほんとにどっちが勝ってもおかしくなかった。 正直試合の展開的にあがりが負けて部長同士の戦いになるだろうと思っていたけど、始まってしまえばどっちが勝つのか全然わからなかった。
これがあがり達のいうドキドキに違いない。
実はこの7巻で第一部完という形でとなりのヤングジャンプでの連載は一旦終了するそうです。
連載が終わるのは残念ですが、いつでも再開できるよう無理に話を畳まずにきりのいいところで止める終わり方でよかったと思います。
というかこの漫画、百合好きが泣いて喜びそうな要素しかないのにまだ百合好きに広まっていない気が・・・。 なんで?? こういう濃い感情見るために百合漫画読んでるんじゃないの・・・?
とりあえず再び連載が始まることを楽しみに待っております。
というわけで灼熱の卓球娘7巻でした!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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