スポーツ百合とは思えぬドロ百合【灼熱の卓球娘 6巻】

スポーツ百合とは思えぬドロ百合【灼熱の卓球娘 6巻】

毎日お互い高め合って 絆を深めてきたんだろうぜ お前の事なんて忘れてな

灼熱の卓球娘 6 (ジャンプコミックス)

 

朝野やぐら先生の「灼熱の卓球娘」6巻です。

もうアニメから1年経ったんですねぇ・・・。 というか5巻からも1年経ったのか・・・!

この巻も5巻と同じく出荷数があまり多くないようなので手に入れたい方は是非お早めに。

そしてこのペースだと7巻も1年後? ヒェ~~~!!!

 

 

以下感想(ネタバレあり注意)

ついにクマミが本性を現す。

カットマンではなくドライブマンとしてのクマミ、それはあがりの知らないクマミの本当の戦い方だった。

 

打ちぬく目的で使われるスマッシュのようなドライブ、「スピードドライブ」

それはスイングスピードの速いクマミが使うことでさらに威力の増した必殺技となる。

その名も「ベアロー」! (名付け親:イロリ先輩

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フォアハンドだけでなくバックハンドでも「ベアロー」を使いこなすクマミに隙などあるわけもなく、あがりは1ゲームを先取されてしまう。

 

今まで見たことのないクマミの戦い方に動揺するあがり。

負けないと雀が原中のみんなに吠えてみせるもイマイチ声に力が入っていない様子。

そんなあがりにこよりは何かを手渡す。

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嫁パワー注入!

雀が原はチームとして試合に臨んでいるので、ピンチではお互いに支え合う優しさが根付いていていいですね。

 

あがりとこよりのイチャイチャを目にし、クマミの闇はさらなる勢いを増す。

 

第3ゲームが始まる直前、クマミはあがりを0点で完封すると宣言。

思わず激昂するあがりに、クマミの容赦ないベアローが点数を奪っていく。

全てはあがりの心を折るため。

 

一方的に奪われていく点数。

あがりには2つの弱点があった。

1つはフォアハンドスマッシュ。

最初こそ、あがりのフォアハンドスマッシュに動揺していたクマミだったが、慣れてしまえば打ち返すことは造作もない。

元々あがりのフォアハンドスマッシュは決定力不足だったのだ。

もう1つは相性の悪さである。

クマミのスピードドライブによる速攻によって十分なテイクバックが取れず、結果得意のループドライブを打つことができないのだ。

ループドライブからのスマッシュを必勝スタイルとするあがりにとってこれは攻撃手段を失ったことを意味する。

 

流れは完全にクマミのペースであった。

彼女の怒涛の猛攻によって次々と点数が奪われていく。

あまりの悔しさに顔を歪ませるあがり。 とその表情を見てハイになっていくクマミ。

相変わらず歪んでんなー!

クマミはアニメでちらっと登場してたけど表の性格の声しか聞けなかったので、裏の性格の声も聞きたかった。 「クマミはあなたを ぶっ壊す」とか。

 

気が付くと点数は10-0。 クマミの宣言した完封まであと1点。

勝利を確信し安心する燕女学園と絶望する雀が原中のチームメイトたち。

容赦なく飛んでくるクマミのベアロー。

しかし、この状況であがりの勝利を確信する者がここに一人!

「私の方が強いから負けない。」

あがりではない。 こよりだ!

 

クマミはあがりの決死の返球に対応できず、得点を許してしまう。

それは決してまぐれではなかった。

再びベアローによる怒涛の攻めを続けるも、決めきれないクマミ。

ハナビに匹敵する速攻力とムネムネに匹敵する決定力を持ち合わせたクマミに何故あがりがついていけているのか。

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あんまり気軽に「これ実質百合エッチww」みたいなことは言いたくないんだけどさぁ。

これ逆に連想しない方が無理あるでしょw

これもう卓球じゃないぞ。

元カノを寝取られたあがりに今カノのこよりが新たな境地を開発する壮大なヒューマンドラマだぞ。

 

「月ノ輪さんの攻めを見ていてわかったけど 私の方がほんの少しだけど攻撃力は上だと思う。」

こよりの強キャラ感すごいww

自分の仲間を圧倒するほどの強敵を前に自分の方が強いって恐ろしい程の自信よな。

 

クマミよりも強いこよりとこれまでずっと練習してきたから、クマミの球が取れないわけがない。

今のあがりは昔とは違う。

技だけじゃない。 くじけそうになっても振り返ればそこにはこよりがいる。

技術でも精神面でもこよりはあがりの大きな支えとなっていた。

 

しかし依然として厳しい状況に変わりはない。

クマミを勝つにはさらなる決定力を持った必殺技が必要・・・!

となったらもう、あれしかない! 合宿で特訓したあれですよ・・・!

 

クマミの猛攻に必死に食らいつくあがり。

それはまるでくるり戦のこよりのように。

決して打開策を諦めない・・・!

 

そんなあがりの思いに応えるようにボールに回転がかかり始める。

肘を引けないのなら手首で回転をかければいい。

そしてやってきたチャンス。 あがりはいつものループドライブにさらに手首による回転力を加える。

恐ろしい程の回転にクマミの返球は高く高く跳ね上がってしまう。

 

全ては自分を支えてくれたこよりに応えるために。

全力を打ち込むためには十分すぎる高さ、助走。 そして。

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躍動感!

放たれた球が稲妻のようにクマミのコートに突き刺さる。

これが新たな必殺技「100%あがり」だ!!!

100%あがり・・・。

イロリ先輩が名付けたベアローはセンスがないって燕女学園でさんざんネタにされてたけど、100%あがりもなかなかではw

ベアローと100%あがり、どちらがマシかと言われると、大変言いにくいことだがこれは・・・。

 

100%あがりを決めたことで、ゾーンに入ったあがり。

ベアローに対応することも、クマミを打ち抜くこともできる。 流れは完全にあがりのものとなっていた。

毎回思うけど、あがりのメンタル振れ幅がすごい。

 

押され気味でメンタルが弱まってきたのか、クマミの本音が漏れ始める。

あがりを壊したいと願う裏の人格されなければ、燕女学園に入ることもなかった。 今でもあがりの隣にいられたかもしれなかった。

裏と表の人格の間で揺れ動くクマミ。

 

「毎日お互い高め合って 絆を深めてきたんだろうぜ お前の事なんて忘れてな」

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グジュグジュだー!!!!

激しい感情のぶつかり合いこそがバトル百合の神髄だと思っているので、こういうどす黒い気持ちを見せられるともうたまらないよね。

卓球というスポーツでよくぞここまで百合NTR物を表現できるものだと、感心してしまうわ。

だから好きなんだ灼熱の卓球娘は。

 

あまりの憎悪からこよりに直接手が出そうになるクマミだったが、狐姫の声で寸前で踏みとどまる。

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というわけで『灼熱の卓球娘』6巻でした!

クマミの二重人格はどこに着地するのかすごく気になってましたが、正直おお~~そうきたか~~という感じです!

表の人格も裏の人格も全て肯定し、二重人格を受け入れる。 ほんとクマミはいいキャラしてるわ。

願わくばこのまま改心とかしないで二重人格のままいって欲しいなぁ・・・。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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