磯谷友紀先生の『あかねのハネ』2巻です。
同じバドミントン漫画のはねバドが現在アニメ放送中で盛り上がってますが、こっちもとても面白いのでもっと盛り上がって欲しい。
あと裏サンデーでのコメント見てたら鈴木さんあんまり好きじゃないってコメントがあったんだけど、いいじゃんね鈴木さん。
感情モロだしする女の子とか百合漫画にとって逸材以外の何物でもない。 宝の山。
裏表のないあかねとの対比も面白いから一緒にいて映えるしね。 いいよね鈴木さん。
以下感想(ネタバレあり)
あかねの校内ランキング戦の結果は24戦24敗。 全敗でした。
まだ始めてから日が浅い初心者が経験者を打ち負かすという漫画的展開(いや漫画だけどさ)はこのシビアな世界では起こりません。 スポーツというものは初心者には厳しいものです。
とはいえ最後の赤池との試合は負けてしまったもののあかねは初心者なりに奮闘しました。
コーチ「シャトルはとても軽く、屋内でもわずかな気流によって軌道が変化する。 あかねは果たしてこの変化に気づけるか・・・」
↓
あかね「うーんわからん! 打てるだけ打って取れるだけ取ろ!」
この清々しいほどの開き直りwww こういうところ好きだわー。
シャトルは少しの風でも影響を受けやすいみたいな知識って経験者にとっては当たり前かもしれないけど、全く知らない自分にはとてもありがたく感じた。
バドミントンに馴染みが無い人を置いてけぼりにしないという温かい配慮を感じ取れるよね。
経験したことのないスポーツ漫画を読んでると戦略の説明シーンとかで????となってしまうことがたまにあるんだけど、そのスポーツの背景やいろんな前提が抜けてるからスッと理解ができないんだよね。
でもこの漫画だと初心者のあかね目線で初歩的なところから説明されていくので、自分みたいな素人でも突き放されることなく読めてとてもありがたいなと思っています。
ズケズケしたあかねの態度によって徐々に心を開かれつつある佐羽子。
ついにラケット握らなくても感情を出せるようになったのかーと思ってたけどよくみたらしっかりラケット握ってて笑った。 めっちゃ勉強しにくそう。
あと\頭良さそうなのに~/は地味に煽りスキル高いと思うw
選手のダブルスの強化を目的に部内でダブルスのランキング戦が行われることに。
ペア同士で一か月徹底的にダブルスの練習を行い、下位グループの中で1位となったペアは上位チームとのランキング戦に挑む。
あかねのペアは校内戦で接戦を繰り広げた赤池ひかる。
コンプレックスを抱えながら戦ってて精神的に不安定な子かと思ったけど、実際は自分の負けを素直に認められる超素直ないい子でした。
しかし残念ながらお互いの実力はともに最下位クラス。
ダブルスのペアとのいざこざがトラウマとなっていたひかるでしたが、下手くそでも積極的に手を出していくあかねのプレイスタイルやそのさっぱりとした性格によって少しずつダブルスの良さを感じていきます。
やっぱりペアの相乗効果はダブルスの醍醐味だよね。
ひかるは元々メンタルが弱いと言われていたので、あかねとのペアでそこを克服できれば化けそう。
あかねもひかるも伸びしろがすごいので、近い将来強者どもをちぎっては投げちぎっては投げするのが楽しみ。
そして始まった校内ダブルス戦。
あかね・ひかるペアの相手は下位グループの3番手。
先制点で好調な滑り出しを決めるあかねひかるペアですが、あかねの実力不足を見抜かれ徹底的に狙われ1ゲームを取られてしまいます。
ペアの弱い方を狙うのは定石中の定石、このままあかねをつつかれ続ければ次のゲームも同じように取られてしまうに違いない。
しかし、ダブルスはただのシングルス同士の足し算ではありません。
ひかるがあかねをカバーし、あかねはひかるとの連携を意識することでより動けるように。 その結果ペアの実力が底上げされ、2ゲーム目をゲット。
これぞダブルス。
全体の動きを把握しながら動くことは初心者とっては難しそうですが、サッカーでのチームプレイに裏打ちされた状況把握能力を持つあかねだからこそできたプレイでしょうね。
けれど相手のペアは先輩、初心者がいる1年生のペアには負けていられず。
気迫によってゲームの流れを引き戻し、点差であかね達を寄せ付けません。
相手にビビるとそれがプレイングにも出ちゃうので、先輩たちみたいに大きい声を出すということは相手を威圧するという意味でも重要なんだろうね。
疲労も溜まりミスも目立ってきたあかねペアでしたが、今まであかねに対してツンしか見せなかった琴子のアドバイス(ツンデレだったのか・・・)と試合中の鈴木さんの姿によってあかねがもう一度復活。
それに引っ張られるようにひかるも気力を取り戻し、最終的に先輩たちから初勝利をもぎ取りました。
努力! 百合! 勝利!!!!!!!!!!
これがスポーツ百合の三大原則や!!!!!
そしてその様子を陰から眺めるペアが。
ダブルスにおいて絶対に外せないもの。 それは双子ペア(まだ双子と決まったわけではないけど)。
双子ペアは以心伝心ともいえる高い連携能力でダブルスにおいて猛威を振るう、というのが鉄板だけど双子ってそんなにお互いの考えてることわかるのかな?w
自分の周りの双子は身内なんだからもうちょっと関心持てや!ってくらいお互いのこと全然知らない人達が多かったけどw
主人公たちの活躍を上から評価、もう敵がいない宣言、「もし勝ち上がってきたらだけど」。
全身をテンプレで固めたようなキャラだなw ここにきてこんなガチガチのキャラが出てくるとは・・・。
あかねはひかるの通っているバドミントンのコミュニティスクールでやたらスタイルが良すぎるおばあちゃん双葉先生に徹底的に基礎を教え込まれることに。
夜の練習ではあかねは基礎面の技術、ひかるはメンタルの指導を受けながら、部活の校内戦では順調に勝利を重ね、なんとついに下位グループの1位に輝く。
これが下剋上のカタルシスと言いたいところですが、上位グループの選手たちに勝利してこそ下剋上というもの。
上位グループには鈴木さんがいるのでコートでまたあかねと鈴木さんが向かい合う日が来るのがとても楽しみです。 シングルスで勝ち目がなくてもダブルスならあるいは・・・!
というわけで『あかねのハネ』2巻でした!
読んでいて思ったのがバドミントンを知らない素人にもとてもわかりやすく描かれているなぁということ。
専門用語のラッシュみたいなのが無いし、動き方とか知らない自分でも理解できる試合のテンポなのですごくありがたいです。
あんまりスポーツやらない人でもスポーツの楽しみを感じ取れるっていいよね。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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