女の子同士で妊娠がテーマのアンソロジー
ずっと楽しみにしてたんですよねー。
自分は紙派なので電子書籍で先に販売された時からうずうずして待ってました。
百合妊娠て!何という攻め攻めなアンソロジーか!
たったの四文字で内容を全て表せるのもすごいな・・・。
当たり前ですがアダルトなので注意
以下感想
・だいたいのあらすじ
『呪いの跡継ぎ』 長代ルージュ
幼い頃、よく遊んだ友達と久しぶりの再会を果たしたものの不意を突かれ、眠らされてしまう。
実はその友達の家は代々女同士で子供ができる呪いをかけられた家系だったのだ。
『ドリアードの花嫁達』 みう
魔女狩りから逃れている二人の百合ップルの元に木の精霊ドリアードが現れる。
二人はお腹にドリアードの種を入れられ、お互いの子供を孕むためにエッチをする。
『秘密のトカゲ姫』 剛田ナギ
半世紀前に絶滅したと言われている貴重なトカゲが発見された。
最後の一匹であるそのトカゲの遺伝子を残すために、とある研究者がそのトカゲの遺伝子を自分のクローンに移植して娘を作り、さらにその娘とエッチをして自分が娘の子を孕むことでトカゲの遺伝子を残そうとする話。
『結婚のメソッド』 ヒロアキ
幼い頃、神様と結婚する約束をした女の子の元に、神様が現れ約束を守るためにエッチをする話。
『イヴの世界』 山田ゴゴゴ
とあるお嬢様学校に通う女の子が、後輩によって、政府の開発した新薬で女の子と子供が作れる体にされる話。
『がまんできない』 タカハギケモノ
パーティーとして共に戦ってきた女魔法使いのことが好きな女の子。
しかし実はその魔法使いは人を信用させた後に裏切ってレイプすることが趣味だったのだ。
『魔法少女と百合の檻』 相川りょう
女の子を捕まえ、自分の子供を産ませる魔女達を退治する魔法少女二人組。
すでに妊娠していれば魔女には襲われないため、魔法少女は相方の子を孕ませることにより、魔女から守ろうとするが・・・。
『サキュバスと夢の種付けH!』 桜沢かなた
ある女の子の元に毎晩現れてはエッチをするサキュバスとサキュバスのことがだんだん好きになってしまう女の子の話。
妊娠というテーマは共通していますが、その方法や展開は様々。
当たり前だけど、百合で妊娠という現実ではあり得ない話なので(iPS細胞やなんやらの話は長くなってしまうので今回は省きます)、クローン、魔法使い、呪い、妖精等SFやファンタジーな世界観が多くてなかなか楽しめました。
妊娠の何がいいって二人の百合ップルが大きなお腹をさすりながら大事に育てようねって一緒に微笑むこの終わり方の良さですよ。
二人の幸せな未来が想像できる温かい読後感がとてもよかった!ただ百合のエッチって精神的つながりの延長線上にあるものだと思っているので、もうちょっと心のつながりを描いてほしかったなって作品もいくつかありますね。
薬とか監禁で心変わりってのはちょっと悲しいと思いませんか。
一番気に入った話は『呪いの跡継ぎ』ですね。
どこか暗さが漂う画風と設定でしたが、内容が本当にいい話で感動しました。
重い雰囲気からの告白→エッチ→妊娠という最高の流れ、今までの暗さを全て消し飛ばす幸せエッチが幸せ過ぎた。
結衣がいなくなってからもずっと閉じ込められながら結衣のことを思っていたかと思うともう涙が禁じ得ない。
手紙を書くその日まで一人っきりでずっと待ってたんだろうなぁ。報われエンドで万歳三唱。
初めて百合妊娠と聞いたとき、どうしてもイロモノかな?と思ってしまいましたが全然!内容は純粋な百合そのもので、フタナリ無しというこだわりも単なる女の子同士のエロ本にしたくなかったんだろうなぁと想像できます。
いらんところで男とか出てくるんじゃないの?とかちょっと心配しましたが、全くの杞憂でした。ちゃんと百合のなんたるかをわかっていらっしゃる。
冒頭で攻め攻めのアンソロジーと紹介しましたが攻めつつも、堅牢で強固な守りを固めてある。そんな安定感のあるアンソロジーです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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