働く女性の強い味方!それは・・・嫁!!
かずといずみ先生の『くろよめ』を紹介します。出版は芳文社で、『つぼみシリーズ』のコミックスです。
表題作であり、作者の同人作品をまとめたものである『くろよめ』と、そのスピンオフのような『めとらば』が収録されています。
ちなみに『くろよめ』は黒タイツを履いた嫁の略だとか。黒タイツ・・・いいよね。
続きは↓から(一応ネタバレ注意)
・だいたいのあらすじ
バリバリのキャリアウーマンである池田光子とその友人武内真子。
光子は課長になることがほぼ決定しており、真子も海外店舗を任されるなど、自分の欲しいものは自分の力で手に入れ、二人は順調にキャリアを積み重ねていた。
あるクリスマスの夜、二人でべろべろになるまで飲み、酔った勢いで光子はサンタにプレゼントをお願いするなら嫁が欲しいと叫ぶ。
そして次の日。自宅で二日酔いで苦しむ光子に水を差しだしたのは見知らぬ少女だった。
少女の名前は夜芽。世界嫁派遣協会から一週間無料キャンペーンで派遣されてきたという。
怪しげな契約書にはちゃんと光子の汚いサインもある。
一度は断る光子だったが、夜芽の一所懸命な態度を見て一週間だけ付き合ってみることに。
こうして光子の元に夜芽が嫁として住むことになるのだった。
しかし光子は仕事だけでなく家事、料理も全て自力で完璧にこなしてしまう完璧超人だったのだ。
対して夜芽は全てが初挑戦で全くのダメダメ。
今まで他人を信用せず自分のことは全て自分の力でやってきた光子は、夜芽に仕事をやらせようとしない。
それでも夜芽の熱い思いに動かされた光子は少しずつ家事について教え、夜芽も光子が望むことが少しずつできるようになる。
こうして夜芽が理想の嫁らしくなってきた次の日。
夜芽の口から出た「契約」、「調査」という言葉に、幼き頃令嬢である自分にお金目的ですり寄ってきた人たちの言葉を思い出してしまい、光子は夜芽に冷たく当たってしまう。
そして夜芽は光子の家から出て行ってしまい―――――。
・発想の勝利
働く女性の元に嫁を派遣するという発想。エクセレント!
やっぱり毎日頑張ってお仕事をしていると癒しというか、温かい安らぎみたいなのが欲しくなるわけですよ。
仕事が終わりクタクタになったOLが自宅の玄関を開けると、嫁がご飯を作って待っててくれている。
圧倒的至福。なんと画期的なアイデアか。
あとがきによるとしめきり前に「こんなとき優しい嫁がいてくれたら・・・」と思ったという実体験からきてるとか。
やっぱり現実でも需要あるんですかね?誰かこのアイデアを元に起業してもいいんですよ!
・嫁という良さ
家政婦とは違うんです!嫁。嫁!
夜芽が光子の理想の嫁に近づくために一生懸命仕事を覚えるとことか超かわいいー。仕事をこなしたいってより、早く光子の喜ぶことができるようになりたいって思いが伝わってきてよかった。
背中流し、一緒のベッドで就寝、行ってらっしゃいのチューとか正に嫁って感じでいいね。全部光子に流されたけどw
あと真子と夜芽の過去には笑ったw
将来の夢は北関東統一とか言ってそうな子がこんな可愛らしいお嫁さんになっちゃうんだもんなぁ。
真子さんも実は将来はお嫁さんになりたいとかずっと思ってたとかないかな。意外にありそう。
・もっと見たいよ!二人のこの先を!
『くろよめ』が終わって『めとらば』が始まったときに「えー!ここで終わり!?」って思った。
こうして二人は仲良く幸せに暮らしましたとさ、ちゃんちゃん。
うおーい!その仲良く幸せな暮らしが見たいんじゃー!みたいなwできることなら『くろよめ』で一冊読みたかったなぁ。
だってここからじゃん?ここからお嫁さんとの結婚生活が始まるわけじゃん?
仕事が立て込んできて二人の時間がすれ違うようになる話とか二人がささやかな結婚式を挙げる話とか見たかった!
まぁでも『めとらば』の方はつぼみに連載されていたこともあって、『くろよめ』よりも百合度が高いというかもう少し踏み込んだ話でした。
なんとなくですが『くろよめ』で描けなかったところを描いたという感じがします。
特に描き下ろしのデートの話とか百合百合しててよかった!デートの後に二人で同じ家に帰るという良さよ。
というわけで『くろよめ』でした!
派遣されるお嫁さんってのが、OL百合や大人の恋愛とはまた違った可愛らしさや独特の初々しさがあって良かったと思います。
でもやっぱり甘々なイチャイチャまで見たかったなぁ。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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