江島絵里先生の『柚子森さん』もこの5巻で完結となります。
「宇宙世紀まで語り継がれるべき極聖・・・!」
《至高の境地に達した聖者の意》仏陀のこと。
出典元:極聖 – コトバンク
何を言っているかはよくわからんが言いたいことはわかる帯のアオリもこれで最後ですね。
今までの表紙は柚子森さんがアンニュイな表情をしていることが多かったですが、今回は可愛らしい笑顔です。
そして柚子森さんの指に絡まるもう一つの指。
いったい何間みみかなんだ・・・!
以下感想(ネタバレあり)
前巻にて別れる直前のみみかの表情に違和感を覚えた柚子森さんは、その正体を知るべくみみかに電話をかけるが即切りされてしまうのだった。
再び絶望に打ちひしがれる彼女の前に現れたのは、みみかの親友しーちゃんだった。
今まで傷つくことを恐れるあまり、人と深く触れ合うことを避けてきた柚子森さん。
親が家を空けることが多くて一緒にいる時間が少なかったせいか愛情を期待しなくなってしまったのかも知れないですね。
みみかと一緒にいるときも幸せを感じている一方で常に終わりを考えているような感じでしたし。
傷つく怖さから涙を流してしまう柚子森さん。 その隣にはしーちゃん。
そこへ偶然通りかかったりりははしーちゃんが柚子森さんを泣かせたと勘違いし、激昂。 ライダーキックばりの飛び蹴りをお見舞いする。
まじのブちぎれいいね。
見知らぬ高校生相手に(しかも明らかにガラが悪い)ノータイムで飛び蹴りぶち込むって相当柚子森さんのこと大切にしているという証拠ですね。
なんだかんだりりはは好きなキャラですね。
というか腹黒い女の子が好き。 クラスという狭い社会で必死に生きてる力強さがあるから。
あとこれだけ人を馬鹿にしていても落ちるときは一瞬で落ちるチョロさも好き。
柚子森さんに対するアクションも、結局は好きだからちょっかいかけたくなっちゃうっていう正に小学生のそれですよね。
二人の仲を引き裂くという少々重い結果になってしまいましたが。
ついにみみかの家の前までやってきた柚子森さん。
ちょうど帰宅したみみかに話をしようとしましたが門前払いされてしまいます。
相変わらず冷たい彼女に対して取った行動は・・・。
キスの嵐。
見ているこっちが砂糖を吐いてしまいそうになるほどのゲロ甘な強行手段。
こんなのみみかに効かないはずがない。 効果はばつぐん。
小学生という柚子森さんの立場と社会との狭間で一人で悩み抱え込んできたみみか。
みみかの苦しみに気づくことなく、自らが傷つかないよう立ち回ることで必死だった柚子森さん。
二人の間に立ちふさがる大きな壁に、そしてお互いに正面から向き合ったことはありませんでした。
しかしみみかが柚子森さんを認め、柚子森さんはちゃんとみみかを見ることで初めてお互いに向き合ったのでした。
もしこのまま二人で年を重ねていったとしても、多分みみかは柚子森さんが高校生になっても社会が~って言ってると思うし、それ以上になっても歳の差が~って言ってると思う。
柚子森さんも柚子森さんでいつ二人の関係が壊れてもいいように一歩引いた付き合いしかできなかったと思うので、この問題はいつか解決しなければならなかったでしょう。
いいタイミングで雨降って地固まってくれましたね。
みみか、しーちゃん、柚子森さん、りりは、五十鈴のメンバーで夏祭りへ。
こっそりと祭りを抜け出した柚子森さんとみみかは人のいない公園で秘密の逢瀬。
先に大人になって待っているからゆっくり大きくなってくださいと告げるみみかに柚子森さんは「待ってて」と答えるのでした。
おねロリは小学生だから~~、おねだから~~と立場と役がはっきり分かれていることが特徴だと思うけど、小学生と高校生としてではなくお互いに恋人として向かい合ったみみかと柚子森さんをおねロリと呼ぶことはもう何か違う気がしますね。
最後の最後でおねロリという枠を超えてきた。
いやというよりはおねロリというテーマに対するこの漫画のアンサーがおねロリという枠を捨てることだった。 ということでしょうか。
「毎日あなたを失って、会うたびまたあなたに恋をする」
い~い言葉だ・・・。
百合界に語り継がれるべき名言となるでしょう。
というわけで柚子森さんここに完結です!!!
江島絵里先生2年間お疲れ様でした!!
2年間!? 体感的には5年くらい追いかけてきた気が。
この作品はやわスピで連載開始したときから応援してきたのでこうして終わってしまうと寂しい気持ちもあり、満ち足りた気持ちもあり。
あとがきを読んでいると最初は1巻で完結する予定だったみたいですねw マジ!?
1巻が上下巻になって・・・まぁ確かに2巻の最後の話読み終わったときは「え?終わっちゃったじゃん!」と思いました。
それからありがたいことに4巻まで出ることになり、最終的には5巻に。
単行本の売り上げややわらかナマズへの投票などの応援によってこの二人の2巻以降の物語が見れたのだとしたら、ファンとしてこれ以上嬉しいことは無いですね。
またどこかで江島絵里先生の作品を見られることを期待しています!!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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